この記事では、ControlSpace ESP/EXプロセッサのGPIを使用してシステムミュートを設定する方法を紹介します。
対象製品
- ControlSpace ESP-00
- ControlSpace ESP-00 II
- ControlSpace ESP-1240
- ControlSpace ESP-1240A
- ControlSpace ESP-1240AD
- ControlSpace ESP-1600
- ControlSpace ESP-4120
- ControlSpace ESP-88
- ControlSpace ESP-880
- ControlSpace ESP-880A
- ControlSpace ESP-880AD
- ControlSpace EX-1280
- ControlSpace EX-1280C
- ControlSpace EX-440C
- ControlSpace Designer
手順
ControlSpace ESP/EXプロセッサは、非常時などに作動する外部機器からの接点信号を使って、オーディオシステムを自動的にミュートすることができます。 以下に示すシンプルなデザインファイルを例に使って設定方法をご紹介します。デザインファイルはこの記事に添付されています(関連する添付ファイルについてはサイドバーを参照してください)。
ゴールは、外部機器からESP/EXのGPIに入力される接点信号の状態に応じてシステムオーディオのミュート / ミュート解除を自動的に切り替える。 この機能では、外部機器からのノーマルオープン(NO)またはノーマルクローズ(NC)ドライコンタクトを使用します。 この接点は、プロセッサの背面パネルにあるCONTROL INPUTブロックに配線します。 この記事では、CONTROL INPUT 1が外部機器の接点に使用されていることを想定しています。 NOまたはNCを入力1の位置に配線し、COMをCONTROL INPUTのグランドに配線します。
注:非常時のミュートアプリケーションには、ノーマルクローズ(NC)接点を使用することが一般的です。 ノーマルクローズの場合、入力1と制御入力ブロックのアースの間に接続があるときに、オーディオシステムがアクティブ(「通常」)になります。 そのため、プロセッサに接続しているワイヤーの予期せぬ切断時に、システムは「安全」にミュートされることになります。
ControlSpace Designerでは、2つのParameterSetを作成します。1つはミュート状態で、もう1つはミュート解除状態です。
システムにユーザーコントローラー(ControlSpace CC-16やControlSpace CC-64)が存在する場合、コントローラーで調整していないブロックにミュート状態を適用することをお勧めします。
ユーザーコントロールには、レベル調整とミュートのためにゲインブロックが割り当てられることが多いので、ここではAnalog Output-Ampブロックのミュート状態を使用します。 このブロックのミュート状態をParameterSetに保存するには、ブロックをダブルクリックしてコントロールパネルを開きます。 次に、各チャンネルで[MUTE]をクリックしボタンを赤に変えます。
Analog Output-AmpブロックをクリックしてParameterSetsウィンドウの"Param"のテキスト部分 (図の例ではParam. Set 1:「Fire Alarm ACTIVE」)にドロップします。 出力ブロックに複数のチャネルが含まれている場合は、このParameterSetに保存する出力チャネルを選択するためのウィンドウが表示されます。
この例では、すべてのゾーンをミュートする必要がありますので、両方のチェックボックスをマークします。 [Assign]をクリックして、Parameter Setを作成します。 これでAnalog Output - Ampブロックの2つのチャンネルのパラメータが、Parameter Setに保存されます。
ミュートされていない状態を保存するには、Analog Output-Ampブロックの各チャンネルでもう一度[MUTE]をクリックして、ボタンを通常の灰色に戻して、 ドラッグアンドドロッププロセスを繰り返します。今回は2番目のParameter Setにドロップします。 Parameter Setの機能は、オレンジ色の[Recall]ボタンをクリックすることでテストできます。 Parameter Set 1とParameter Set 2をRecallすると、MUTEボタンがアクティブ(PS1)、または、非アクティブ(PS2)になります。
次に、GP Inブロックをダブルクリックしてコントロールパネルを開き、最初の入力フィールドにラベルを入力します。
ParameterSetウィンドウのParam. Set 1 : 「Fire Alarm ACTIVE」のテキストをドラッグし、GP Inコントロールパネルの「Digital Control Input 1」にドロップします。ウィンドウが表示されるので、Parameter Setをアクティブにする状態を選択します。
「ON」は入力がグランドに短絡(クローズ)していることを意味し、「OFF」はグランドに短絡していない(オープン)ことを意味します。
- 外部機器がノーマルクローズ接点を使用している場合、入力からアースへの短絡がある(「ON」)と「通常」(ミュートされていない)状態がリコールされるようにします。
- 外部機器がノーマルオープン接点を使用している場合、アースへの短絡がないとき(「OFF」)、通常のミュートされていない状態がリコールされるうにします。
「Fire Alarm ACTIVE」パラメータセットのモードを選択するには、使用する接点のタイプに基づいてONまたはOFFを選択します。 この例では、外部機器はNC接点を使用しているため、「OFF」を選択しています。
2番目のParameter SetをクリックしてDigital Control Input 1にドラッグし、前の選択とは反対のモードを選択します。
入力テキストフィールドの右側にある[ON]または[OFF]をクリックすることで、GP Inをテストできます。
注:ノーマルクローズ接点が使用されている場合、入力1からグランドへの短絡がないと出力がミュートされます。 音声が出力される(ミュート解除される)よう、外部機器の接点出力とESP/EXのCONTROL INPUTに適切に配線されていることを確認してください。
添付ファイル
この記事に添付されているファイルは、ControlSpace Designer v5.9.2で作成されています(サイドバーのFire Alarm Mute.cspを参照)。